活動報告
APFS労組第七回大会報告
2013年10月13日(日)14:40~16:00、板橋グリーンホールにおいてAPFS労働組合第7回定期大会が行われた。
今年で7回目を迎えた今大会は、組合員はもとより多くの来賓の方々の参加もあり、会場は熱気に包まれた。大会の開会に先立ち、先ずは議長と書記の選任が行われた。議長には三木、書記には軽部が推薦され、拍手をもって承認された。
その後、三木議長から次期役員の候補者が紹介された。引き続き、候補役員の信任投票が行われた。組合員数69名中出席者は37名であったが、欠席組合員の委任状5通も届いていたので過半数をはるかに超えて大会は成立。また開票の結果、候補役員は全組合員の信任を得たこと、並びにストライキ権が確立されたことが議長より報告され承認された。
次に、再任された山口執行委員長の就任挨拶があり、引き続き議事の提案も行われた。第一号議案は「APFS労働組合の今日的意義」、第二号議案は「『これから』を見据えて」ということで提案されているが、議案書は日本語で書かれているため、日本語に熟練していない組合員にも理解できるよう噛み砕いて説明がなされた。
山口執行委員長の提案の概要は次の通りである。
先ず、皆さんに3つのお願いをしたいと次のように述べた。
① 労使紛争における「解決能力」をもっと高めたい、一連の行動には組合員全員が積極的に参加し勝利しましょう。
② 組合事務所は、本来の機能に加えて、楽しい所にしたい。週末にはオープンにするのでみんなで使ってください。いろんな話をする中で「情報交換の場」とし、そこから出てくる小さな問題でも解決していく、日常的な相談を受けることも可能です。
③ 組合には若いスタッフがいません。情熱を持った人材が絶対に必要です。どうか若いスタッフを紹介してください。ボランティアもお願いしたい。もちろん、国籍は問いません。
そして山口委員長は、以下をAPFS労働組合第七回大会スローガンと提案し全てが承認された。
第一 すべての組合員の力で解決能力を高めよう!
第二 組合事務所を有効に使い、交流と団結を深めよう!
第三 新たな人材を確保しよう!若いスタッフを育てよう!
引き続き会計担当からは前年度の決算報告がなされ、それを受け中野会計監査担当からは「間違いない」との監査結果報告がなされた。最後に次期(次年度)の予算案が提出された。
以上の提案をうけ、三木議長が出席者に承認の確認をしたところ、満場の拍手で異議のないことが表明された。
よって、議決事項については全て承認され、恙無く議事を終了した。
次に、友誼団体から寄せられた連帯アピールを議長が代読。以下が第7回定期大会への祝辞とメッセージをお寄せいただいた団体である。
・移住労働者と連帯する全国ネットワーク(移住連)
・特定非営利活動法人 ASIAN PEOPLE`S FRIENDSHIP SOCIATY(A.P.F.S)
・全統一労働組合
引き続き、お出でいただいた来賓の方々から心のこもった連帯のご挨拶をいただき、大会はますます熱気を帯びてきた。ご発言いただいた順にその団体名、発言された方のお名前と発言内容(要約)とを以下に紹介する。
1、自治労埼玉公共民間労組協議会 津川さん
公務員の仕事が民営化されています。私たちは民営化に反対しながらも、民営化された所で働き、組合をつくっています。外国人労働者も多くなっています。これからも一緒にやっていきましょう、よろしくお願いします。
2、府中緊急派遣村労働組合 野田さん
第7回定期大会、おめでとうございます。来賓というより共闘の立場から発言します。新大久保における在特会らによる排外デモのカウンターに参加した組合員の一人が逮捕され、そのことでAPFS労組にはお世話になりました。
ヘイトスピーチに対しては、労働組合の闘いとしても、これからは重要なものになるだろう。
今、半沢直樹が評判になっていますが、「やられたらやり返せ!」は、山谷争議団のスローガンでもありました。労働組合のスローガンとして本来は大事な原則だと思います。
3、労働相談情報センター池袋事務所 佐野さん
私は東京都の職員で、労働相談の窓口をやっています。今日はお話を聞かせていただこうと思ってやってきました。私たちの事務所に来る方は組合に入っていない方がほとんどです。お見えいただいた方から労働相談を受けさせて頂いています。
4、地域と労働運動 坂本さん
外国人労働者の問題がますます多くなる中で、私たちの雑誌の方でもこれについてやっていきますので、よろしくお願いします。
5、在日本大韓民国民団東京北支部 姜さん
日ごろ山口さんにはお世話になっています。尊敬もしています。日本社会で私が感じることは、国籍差別が強い国でコンプレックスを持たせているということです。日本という国は外国人に対する人権について、ヘイトスピーチに代表されるように、問題が多い。そして日本人はそのことを日本人の良識で治せない。裁判に訴えて、それでやっと改める。裁判をやるまでもなく、当たり前のことですよということが実現できる社会でありたい。
6、難民を支援し連帯する会 酒井さん
APFS労組の皆さんにはお世話になっています。私たちの会は、日本は難民への扱いが余りにもひどいので、やっています。難民条約を結んでいながら、それをやらない。日本は難民をなかなか受け入れようとしないばかりか、差別し弾圧までしています。こうした状態を少しでも改善していきたい。
7、共住懇 山本さん
大久保地域で活動しています。過去20年くらい、この地域の外国の人と仲良くし、いい街をつくろうという活動をしてきました。しかし、最近外から来た人たち(在特会などの差別・排外デモ行う人たち)は汚いメッセージを出して外国の人だけでなく地元の日本人も傷つけて悲しい思いをさせています。
8、経産省前テント村 旭さん
経済産業省の前で2年ちょっと(700日位)、公共空間を占拠しています。原発反対と労働組合の運動は同じだと思っています。こうした運動で社会を一緒に変えていきたいと思います。
9、茨城不安定労働組合 加藤さん
今日は個人的な体験をお話しします。取手市の委託でゴミを集める仕事をした時の体験です。採用された時は正社員と言われたのですが、ひどい会社で結局辞めてしまいました。10数人しかいない会社で、一度に4人辞めたのですが、社長に対して辞めると言った時、社長を前にしたら、あれほどいろんなことを言っていた他の3人は何も言わなかった。日ごろは労働組合の委員長で(団交などで)緊張することはないのですが、この時は自分が当事者で、当事者になってみるとやっぱりちょっと怖いと思いました。ですから、社長に対してきちっと言えるみんなは偉いなと思いました。これからもそんな人たちと一緒に労働組合をやっていきたいと思います。
10、山谷争議団 荒木さん
私たちは建設土木の仕事をしており、単身者ばかりです。現在は皆高齢化してしまっています。テントで空き缶を集めたりして頑張っている人もいます。私たちは30年間(労働組合を)やってきて、(雇用者に対し)約束したことは守れということでやってきました。
現在は被爆労働ということでもやっています。福島現地でも頑張っています。
以下は当組合員が参加する友誼緒団体からのご挨拶です
1、アディアベバ・エチオピア協会 アベベさん
ちょうど4年目になりますが、東京の葛飾区に事務所があります。(労働問題などで)自分が痛い目にあったのに、お金だけで済ませるのか。お金だけで解決するのはちょっとおかしいのではないかと思います。わざわざ日本に来て日本のことをなぜ嫌いになっていかねばならないのか、ということもあります。そのおことを今勉強している所です。これからも一緒にやっていきましょう。
2、ビルマ民主化同盟(LDB) ウーライエさん
APFS労働組合の皆さん、ビルマの人をよろしくお願いします。
3、AUN(在日ビルマ連邦少数民族協議会) ゾーミンカイさん
英語であいさつをします。私はAPFS労組の人が好きです。いろいろな問題にAPFS労組が取り組んでくれていることに感謝します。この機会に皆さんにお伝いしたいのは、日本との関係が改善していることです。今の政府はいろいろやっていますが、この改革がうまくいくかどうか私は心配です。憲法の修正という大きな改革が出来ていません。
4、MOE THAUK KYE(モータウチェ) ティン ティン ウィンさん
私は1991年頃から日本に来ています。高田馬場の近くで、ビルマの本を置いているモータウチェ図書館をやっています。APFS労働組合にはお世話になっています。「清龍」(現在、この会社に対しAPFS労組が争議を行っている)はひどい会社ですが、従業員にビルマ人が多いです。印鑑を持って来させて、分からない所に印をおさせられた人もいました。
以上で来賓の方々の挨拶が終了し、最後は参加者全員で「団結がんばろう」を書記長のティンマウンニョの音頭で唱和し、今大会を成功裏に締めくくった。
以上で第7回定期大会の全ての日程が終了したことを報告します。
2013年10月14日
報告:書記次長 軽部哲雄
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